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ルネサスエレクトロニクス火災

ルネサスエレクトロニクス火災発生

 皆さんこんにちは。

3月19日にルネサスエレクトロニクス半導体の生産を担当するルネサスセミコンダクタマニュファクチュアリング那珂工場で火災が発生しました。

今日は、その影響について話します。

 

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火災内容と影響

 発生は那珂工場N3棟(300㎜ライン)で、一部工程での火災になります。N3棟(300mmライン)は生産停止になりましたが、同工場のN2棟(200mmライン)とWT棟(ウェハテスト工程)は稼働継続可能でした。

出火元はN3棟のめっき装置ですが、発火した原因については特定できておらず、引き続き調査中とのことです。

4月末には出荷再開可能とのことですが、火災前状態に戻るには2か月掛かるようです。

 売上影響としては、2か月で約240億円あるとのことですが、詳しい方によると生産能力100%回復には最終的に3~4か月掛かるのではないかとというので、300億円以上の影響と見ています。

N3棟の生産品のうち、約3分の2が技術的には内製および外部での代替生産が可能になります。ただ、半導体の供給不足が言われているように、簡単には代替生産ができるのかどうか。梶山経済産業省大臣が台湾メーカーに代替生産要請した、と報道ありましたが、まだどこが引き受けたという報道はありません。

 

自動車産業への影響

N3棟での 生産品ですが、3分の2以上が車載関係品ということで、この後自動車産業への影響が心配になります。

すでに半導体供給の影響で、各自動車メーカーは生産調整に追い込まれていますが、特にホンダ、SUBARUの影響が大きいです。

ホンダでは21年3月期での影響が150億円ほどありますが、更に4月以降も続き、22年3月期もそれ以上の影響度になるのでないでしょうか。

トヨタ半導体の在庫を自社で抱えていて、影響は限定的であるとのこと、ジャストインタイム生産の会社ですが、これにこだわらない先見性がありますね。

 

最後に

 米国は半導体生産に対して、中国を排除して国内生産に回帰する方向を国家として出してきています。

日本としてもあらゆるリスクを考慮したサプライチェーンを構築する対応が、今後ますます重要になってきます。政府には色々課題がありますが、ぜひ期待したいところです。

 

 

最後までお読みいただきありがとうございます。

※投資は自己責任でお願いします。